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保育士に向いているのは

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私が思うに、保育士には向き、不向きがある。
子供が好きだから向いているとか、そんな単純なことじゃなくて、

その人が、子供時代に、親とか、家族とか、近所の人とか親戚とか
とにかく周りの大人の人に、しっかり愛されて、可愛がられて
育った人が、保育士になるべきだと思う。

親から厳しく育てられた人は、保育士には向いていません。
なぜなら、自分の思いを、受け止めてもらうこと、受け入れてもらうことが
きっときっと、とても少なかったであろうと思われるから。

そうやって育った人は、根っこのところで自尊感情が低いのです。
そうすると、自分以外の誰かの気持ちを受け止め、受け入れて、慈しむという
保育士としての超・基本的な資質が、決定的に欠けているということになります。

自尊感情が低いままだと、本当の意味で人に優しくできません。
人のことを構っている場合じゃなくて、自分の心がまず満たされてない。
だから、子供の気持ちよりも、自分の気持ちにフォーカスしてしまう。

そんな保育士はダメでしょ?
そんな母親はいても、保育士じゃダメでしょ?子育てのプロなのに。

そういう意味で、私自身は、保育士には全く向いていなかった。
同僚は、えー?まさか、そんなことないって。向いてるよ~。なんて、
お世辞にでも言ってはくれたが、それは私が表面的にはものすごく
努力していたから。

基本的には、かなりのオトナになるまで、自分の不向きさに苦しい思いを
してきたのだ。若い頃はそれこそ、勢いだけで仕事をしてたから、
私には絶対にできない優しさで、子どもを受け入れる同僚を見て、
私はやっぱり冷たい人間だ、とか自己嫌悪に陥ったり。

愛情の貯金、という言葉がある。
子どもの頃に、ありのままの姿を受け入れてもらい、正しく愛されて育った心には、
自尊感情という愛情の貯金が、どんどん貯まっていく。
心は満たされ、ゆったりと落ち着いている。
すると今度は、その貯金を周りの人に分けてあげることが出来るのだ。
しかも、枯れない泉のように、分ければ分けるほど、その子の愛情の貯金は
利息が付いて帰ってくる。

ところがその逆に、否定されることが多く、可愛がられることが少なかった子どもは
自尊感情が少なく、いつも満たされず、イライラ、そわそわしている。
自分も早く満たされたい、という思いしかないから、他人への配慮など二の次、三の次。
僕を見て、私を見て、もっと褒めて、あれも欲しい、これも欲しい。
けれど、そうすればするほど、周りからは嫌がられる事になる。

私は保育園で、どちらのタイプの子どもも、山ほど見てきた。
特にこの20年ほどは、愛情の貯金をしてもらえていない子どもが激増している。
だから、昔のままの人員配置では、子どもたちを見ることができないのだ。

大人になると、わかりづらくなるが、根っこの部分は子どもの頃のままだ。
保育士は、愛情がたくさんある人がいいと思う。
周りを怖がらせるような人も向いていない。
保育士が萎縮してしまうような人間関係もダメ。

そんな環境下では、自分の意思とは無関係に保育園に入れられる、
罪のない子どもたちが気の毒である。

なんだか、とりとめなく書いてしまったけど
要するに私は、本当はずーっと、30年間、仕事を辞めたいと思っていたのです。


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